カルトについて
30年程前のこと、私は、Oさんという統一教会の信者の脱会のため、その親族の方々と一緒に取り組んでいました。その頃は、今と同じように被害のことが連日マスコミで取り上げられていました。どのカルトも最初は優し気で、親切に悩みを聞いてくれます。Oさんというその娘さんは、地方から都会に出で来て孤独であったときに、統一教会の勧誘を受けたのでした。家族がその異変に気が付いたのは、帰省して家族と交わったときだったということです。以前とは表情が変わり、会話が成り立たなくなっていたのでした。
救出のためには準備と計画が必要です。そのとき、Oさんの御家族が支払った犠牲は大変なものがありました。私を含め救出のために働く人はボランティアですから、そのための報酬を家族が用意する必要はありません。でもその準備のために、家族は時間をかけた学びが不可欠です。また実際に救出するためには、家族が一致してカルトから守らなければなりません。Oさんのお父さんとお兄さんは仕事をやめなければなりませんでした。準備に1年、救出に3ケ月を要しました。そして何とか脱会に成功して、しばらくリハビリをすることになりました。そんなある日、Oさんは突然に姿が見えなくなりました。後でわかったことは、統一教会の指示で北朝鮮に渡り、田舎の見知らぬ男性と結婚させられたのです。その日以来、Oさんは連絡がつかず、未だに日本に帰ってきたという話を聞いたことがありません。
最新記事
すべて表示東北宣教区のフェローシップ聖会が24日の午後7時~25日の午前まで行われました。全体のテーマが「祝福される交わりと喜び」、講師には東京キリスト教大学大学院教授の岡村直樹先生をお迎えしました。会場は仙台駅に近い貸し会議室で、宿泊も駅に近いホテルです。 聖会の二日目の朝、岡村先生は、ルツ記をテキストに不安について語られました。平安の反対語としてある不安。キリスト者であっても、この不安を逃れることはでき
敬老の日の午後、無性に泳ぎたくなって温水プールに出かけました。例年だと、初秋が感じられる頃なのに、虫の鳴き声と共に夏の太陽が輝いてました。連休の最終日とあって、スポーツパークには親子連れが多くどこも混みあっていましたが、どうしたわけか一つのレーンだけ誰も泳いでいません。プレートに上級者用とあり、25メートル地点で停まらずUターンするように表示されてあります。 子供の頃、泳ぎは家の近くの川で覚えまし
ときどき、自分の力では何ともならない問題に直面することがあります。そんなときには、何とかしなければという心理的な迫りと、自分の力不足を自覚して関わるべきでないという思いがせめぎ合います。以前、震災支援の関係で障がい者施設の立ち上げに関わったときもそうでした。議論が沸騰した長い会議を終えての帰路、まっ暗い夜の海に出て長い時間を過ごしました。善意の支援であっても、それが中途半端で終わったら、かえって相