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今年の春

更新日:2021年2月20日

 雪国に住んでいたとき、春の訪れは日ごとにに待ち侘びるものでした。窓の向こうに雪で白一色に埋め尽くされた土手あって、それが柔らかい日差しを受けて融けはじめると、少しづつ中から真っ黒い土がみえてくるのです。そこには閉ざされた世界から解き放たれて、再びいのちの躍動を取り戻したような感動がありました。

 今年の冬は長く記憶に残りそうな気がします。それは北半球を覆う冷気ばかりではなく、コロナ禍による行動の制限が課されているからです。この鬱陶しさと先の見えない不安。今まで築いてきたことが、突然にストップをかけられたことへの苛立ち。多くの人の心にそんな不満が燻っているように思います。私自身も昨今の会議はすべてオンライン。消息を確かめたくても出かけることができないでいます。

 2011年3月11日に東日本大震災があったときも、これに近い状況がありました。道路が全て寸断され、ガソリンが不足してどこにも行けなかったからです。実家であった葬儀にも出席できませんでした。あれから10年になろうとしています。目覚ましく復興した部分と、事態がより深刻さを増した部分があります。復興住宅や道路は完成しました。新しい町が作られ、仕事に復帰できた人が多くいます。一方で、福島の5歳以下の甲状腺ガンの発生数は、予想を超える数字になっています。これが直ちに原発事故と結びつけられるかどうか。議論が分かれることですが、ある人たちの中に不安が増大していることは確かです。

 そんな中で創造者の声を聞いていきたいと思います。コロナにしても人の知恵の限界を知らされています。人の期待はひょっとすると裏切られるかも知れませんが、神の業である季節の到来は確実であるからです。

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いつの頃からか、急に読書量が減ってしまったような気がします。ちまたで言われているように、スマホとかパソコンが影響しているのかもしれません。これではけないと、今年の初めに自分でノルマを課したのですが、それがなかなか守れない。図書館から借りてきた本が、未読のまま今も机に積みあがっています。せめて信仰書だけはと思うものの、これも読みかけのままになっているのは、理解力が相当減退して読書のスピードが落ちたか

沖縄の友人から電話がかかってきて、キャンプの準備をしていると楽しそうに話してくれました。「夏は暑すぎるし、蚊が多いからキャンプには全く不向きだからねえ」とのこと。うらやましいと言っていいのか、どうか。何にせよ、いつの時代どこにあっても困難さはつきまとうものだと思わされました。 多くの場合、そうした困難さへの向き合い方が、人生の方向性を決めていくのだと思います。壁があるから前に進めないと言ってしまう

昨年末、新型コロナウィルスとインフルエンザのダブルパンチが心配されました。1月頃にそのピークが来るのではないかということで、私も5回目の接種とインフルエンザの予防接種を受けたのでした。その効果なのかどうか、感謝なことに私自身はこれまでコロナにもインフルエンザにも感染することなく日を過ごさせていただいています。ただし、全国的にみると、このところ高齢者の死亡者数が増えていることが気になります。知り合い

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