塀の中

 久しぶりに塀の中にいるSさんと面会してきました。Sさんとはある

方に紹介されて以来、十年以上の交流を続けてきました。面会室は、

新型コロナウィルス対策のため、アクリル板が完全に塞がれていまし

た。以前は、口元に空気穴が開いていたのですが、それがなくなった

ので互いの声が届きにくい感じです。それよりも大きく変わったのが

Sさんが痩せてしまったことです。聞けば、5キロぐらいは体重が減っ

たとのこと。それでも、いつものように聖書の話をすることができ感

謝でした。

Sさんは一番それを願っているのです。最初にお会いしたときには、

とてもそんな会話はできませんでした。途中で言い合いになって、刑

務官に止められたこともあります。若いときにヤーさんになったSさ

んは、親分から鉄砲玉になるよう命じられました。その結果が今に至

っています。でもそれも過去のこと。組織から完全に足を洗ったので

した。

 帰り際に、読み終わった本を預かってほしいと頼まれました。狭い

部屋に置く場所がないからです。既に200冊以上も保管を頼まれれい

て、私の方でも置く場所がなくなりかけています。でも、そんなこと

もSさんの部屋の比ではないのでしょう。




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震災10年の出来事

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今年の春

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年の瀬

年の瀬と言いますが、年末に追い詰められて仕事を二つも三つも掛け持ちしているような感じになっています。「それは性格なんだよ。何かがくっついてるんじゃないの」と昔からの友人には笑われます。振り返ってみると、いつも何かに追われているようで、走っていないと落ち着かないところがあります。それでも不思議と体力だけは守られていて、徹夜に近いことが続いても一日休むとほとんど回復することができます。 そんな私も数年

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