金木犀
- 秋山善久
- 2020年10月5日
- 読了時間: 1分
教会がある住宅街のどこからか、金木犀の香りが漂っています。小さな花は目立たないけれど、香りは独特で誰にでも見分けがつくのがいいですね。銀杏の香りとは雲泥の差といったら、銀杏に失礼になるかしらん。
この香りを嗅ぐと、青年の頃、初めて教会にいったときのことが思い出されます。全盲であるというその牧師は、目が不自由であるとは感じさせない明るさで、ジョークを交えながら迎えてくださいました。開拓教会で、普通の家を改造したという建物は、そのことで評判になる程に教会のイメージではありませんでした。それでも高校生や青年がたくさん集まっていたので驚いたものです。それから一年ほどして、牧師の転任が決まりました。その牧師の証しをまとめた金木犀というタイトルの本が後に出版されました。目の不自由な牧師にとって、香りは非常に重要な知覚であったのですが、金木犀の香りはキリストの香りを思わせるものであったようです。金木犀の香りは、青年の頃のさまざまな出来事を思い出させます。
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