水の森公園の白鳥
- 秋山善久

- 2019年11月18日
- 読了時間: 2分
近くにある水の森公園に、数羽の白鳥が飛来して羽を休めています。公園を囲む雑木林の遊歩道に熊が出没して大騒ぎになったのは三ケ月ばかり前のことでした。公園にはキャンプ場と広場があって、休日ともなると駐車場に車が入り切れない程にぎわいます。昨日は好天に恵まれたので、芝生の広場ではゲームをする親子連れや、ペットの散歩をする近くの人、テントを張ってグループで芋煮をしている人たちもいました。以前には釣りをする人たちもいたのですが、白鳥が釣り針を飲み込んで怪我をするということで禁止になっています。
これから寒さが加わるに連れて白鳥の数は増え、年末には40羽ぐらいになると思います。それにしても毎年、この小さな沼までシベリアから4000キロも旅をして來るとは驚きです。住宅街に囲まれた沼の周りは騒がしく、白鳥が休む環境として優れているとは思えません。それでも何かの理由で脳のどこかにナビゲートする地図が正確にインプットされているのでしょう。それだけでなく、自分の位置を測るシステムが組み込まれているに違いない。
青年のとき一人旅をして、行き当たりばったりの宿をとりました。それがないときには野宿をしたりもした。けれども、この沼にいる白鳥は、上空からたまたま見つけて来たのでないことは確かなことです。そうでなければ、毎年、一定数の数が揃う理由がつきません。一見さんお断りという程の格式もなければ、大盤振る舞いする程の餌場もない。それでも何故かここがいい。白鳥はガアガアとイメージを壊す鳴き声を響かせすが、どこか懐かしい感じがして心が癒されています。




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