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今年の春

  • 執筆者の写真: 秋山善久
    秋山善久
  • 2021年1月26日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年2月20日

 雪国に住んでいたとき、春の訪れは日ごとにに待ち侘びるものでした。窓の向こうに雪で白一色に埋め尽くされた土手あって、それが柔らかい日差しを受けて融けはじめると、少しづつ中から真っ黒い土がみえてくるのです。そこには閉ざされた世界から解き放たれて、再びいのちの躍動を取り戻したような感動がありました。

 今年の冬は長く記憶に残りそうな気がします。それは北半球を覆う冷気ばかりではなく、コロナ禍による行動の制限が課されているからです。この鬱陶しさと先の見えない不安。今まで築いてきたことが、突然にストップをかけられたことへの苛立ち。多くの人の心にそんな不満が燻っているように思います。私自身も昨今の会議はすべてオンライン。消息を確かめたくても出かけることができないでいます。

 2011年3月11日に東日本大震災があったときも、これに近い状況がありました。道路が全て寸断され、ガソリンが不足してどこにも行けなかったからです。実家であった葬儀にも出席できませんでした。あれから10年になろうとしています。目覚ましく復興した部分と、事態がより深刻さを増した部分があります。復興住宅や道路は完成しました。新しい町が作られ、仕事に復帰できた人が多くいます。一方で、福島の5歳以下の甲状腺ガンの発生数は、予想を超える数字になっています。これが直ちに原発事故と結びつけられるかどうか。議論が分かれることですが、ある人たちの中に不安が増大していることは確かです。

 そんな中で創造者の声を聞いていきたいと思います。コロナにしても人の知恵の限界を知らされています。人の期待はひょっとすると裏切られるかも知れませんが、神の業である季節の到来は確実であるからです。

 
 
 

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