カルトについて
- 秋山善久

- 2022年8月6日
- 読了時間: 2分
30年程前のこと、私は、Oさんという統一教会の信者の脱会のため、その親族の方々と一緒に取り組んでいました。その頃は、今と同じように被害のことが連日マスコミで取り上げられていました。どのカルトも最初は優し気で、親切に悩みを聞いてくれます。Oさんというその娘さんは、地方から都会に出で来て孤独であったときに、統一教会の勧誘を受けたのでした。家族がその異変に気が付いたのは、帰省して家族と交わったときだったということです。以前とは表情が変わり、会話が成り立たなくなっていたのでした。
救出のためには準備と計画が必要です。そのとき、Oさんの御家族が支払った犠牲は大変なものがありました。私を含め救出のために働く人はボランティアですから、そのための報酬を家族が用意する必要はありません。でもその準備のために、家族は時間をかけた学びが不可欠です。また実際に救出するためには、家族が一致してカルトから守らなければなりません。Oさんのお父さんとお兄さんは仕事をやめなければなりませんでした。準備に1年、救出に3ケ月を要しました。そして何とか脱会に成功して、しばらくリハビリをすることになりました。そんなある日、Oさんは突然に姿が見えなくなりました。後でわかったことは、統一教会の指示で北朝鮮に渡り、田舎の見知らぬ男性と結婚させられたのです。その日以来、Oさんは連絡がつかず、未だに日本に帰ってきたという話を聞いたことがありません。




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