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弱者と共に

  • 執筆者の写真: 秋山善久
    秋山善久
  • 2024年1月27日
  • 読了時間: 2分

更新日:2024年1月28日

 牧師としての歩みを振り返ってみると、いつも障がい者との関わりがあったことに気付かされます。その出会いは常に新しい発見であり、神の恵みを知る機会でもありました。クリスチャンになったのは21歳の頃。教会には、Hさんという知的障がい者がいました。ある日のこと誘われるまま彼の自宅にいきました。すると、Hさんのお母さんはとても喜んでくれて、手打ちうどんを御馳走してくれたのでした。お母さんの話を聞けば、Hさんは職場では辛い思いをしているとのこと。教会でいつもにこにこしているのと違う現実があることを知らされたのでした。牧師になってその教会から離れても、Hさんから度々電話がありました。その交わりはHさんが癌で召されるまで続きました。

 実家で障がい者のNPO法人が立ち上がったのは、それと直接は関係がありません。それでも主の御手の内に、どこかでつながりがあるような気がするのです。あるとき、義姉から福祉事業の話を聞きました。義姉は市内の私立病院で長年看護士をしていました。定年退職をしたときで、これからは地域のために何か福祉的なことを始めたいというのです。そこで同じ気仙沼市内にある障がい者施設を紹介しました。東日本大震災のとき、地元の人と支援者で協力して設立したNPO法人・セミナーレで、私はその立ち上げに関わった一人だったからです。こうしたことから、それをモデルとすることがトントン拍子で決まり、短期間でNPO法人・水梨カフェとして設立認可を受けるに及んだのです。ただ施設と言っても実家の納屋の一部であるし、そこはビニールで仕切った部屋が含まれていました。ですからスタートはとても小さく、不便さが満ちていました。それが1年程して思いがけなく大きく変わることができました。近くの廃校になっていた小学校を借り受け、全面移転することができたからです。今では職員20名を擁する多機能の施設として広く用いられています。納屋で始まったときから数えると5年。怒涛の変化でしたが、弱い者に目を注がれる主の導きと恵みであったように思うのです。

 
 
 

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