扇風機

 暑い暑いといいながら、古い扇風機で涼をとっています。クーラーがあればそれに越したことはないのですが、電気代と設置料を考えるとそういうわけにはいきません。それに扇風機にはノスタルジックなものを感じます。もちろん、いつ買ったのか思い出せないような代物で、首を振る度にカタカタと悲しい音をたてています。風鈴の爽やかな音色とは違いますが、どこかに暗がりをイメージさせ、それはそれで涼しさを醸す効果があるように思います。今では一段下にみられる扇風機ですが、これが各家庭に入ってきたのは、50年以上昔のことでした。それまでは夏が近くなると、商店の名前が印刷してある団扇が配布されて、各家庭には様々な種類の団扇があったものです。ですから、初めて扇風機が家に入ったときの感動は記憶に残っています。くるくると回る羽見入っていると、そんな時間を逆回転させてしまう錯覚に陥ってしまいました。迂闊にも暑さで脳がやられたみたいです。

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塀の中

久しぶりに塀の中にいるSさんと面会してきました。Sさんとはある 方に紹介されて以来、十年以上の交流を続けてきました。面会室は、 新型コロナウィルス対策のため、アクリル板が完全に塞がれていまし た。以前は、口元に空気穴が開いていたのですが、それがなくなった ので互いの声が届きにくい感じです。それよりも大きく変わったのが Sさんが痩せてしまったことです。聞けば、5キロぐらいは体重が減っ たとのこと。そ

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