桜の開花
- 秋山善久

- 2021年3月16日
- 読了時間: 2分
小学校の校庭に植えられた桜のつぼみが膨らんで、淡く緑がかってきました。東京では例年より早く開花が宣言されましたが、仙台でも今年は開花が早まりそうです。昨年の12月頃にはとても寒い日が続いて、何年かぶりで水道が凍結するということがありました。まだ大丈夫と思って、水抜き対策をしなかったための失敗でした。そのときには雪のため建物全体が底冷えして、春がずっと遠く感じられたものでした。テレビで解説する気象予報師によると、その寒さによって桜の開花スイッチが入ったというのですから不思議なものものです。
教会の前は通学路なので、毎日、登下校の子供たちの姿を目にします。そこで気になるのは、以前より子供たちの元気さが失われているような気がすることです。マスクをしているので、口が押えられて自由さが奪われているためでしょうか。あるいは、心の中まで薄く幕がかかったようになっていないか心配になります。
10年前、震災があったとき、桜を見るのが辛い思いをした記憶があります。被災地の異常事態に、いつもなら普通に受け入れられることが、そうすることができない戸惑いがありました。そして、何気ない日常が如何に薄い基盤の上にあることかと気付かされました。そんな中で、生き方そのものが問い直されたはずです。もしかすると、コロナ禍のことでも、そんな問いが世界的に課せられているのかもしれません。




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