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  • 執筆者の写真秋山善久

更新日:2021年5月6日





 教会の小さな庭に植えられたハナミズキが満開になっています。真っ白く咲くものと薄紅色のものとの二種類です。近くにある自然公園では、これと同じ科のヤマボウシみられますが、花の大きさと数という点ではハナミズキが圧倒しています。この花はアメリカ原産で、日本に入ってきたのは、1915年、アメリカに贈られた桜の苗への返礼品として届いたものとのこと。教会に植えられたのは、1991年、会堂が建設された年と思われます。

 ところでアメリカには、イエス・キリストが十字架につけられた木がハナミズキであるという伝説があるそうです。そのため前は大きかった花が小さくなり、花弁にはキリストが釘に刺された跡が残っているというのです。写真をみればわかるように、確かに花弁は伝説を思わせる色と形をしています。花弁が十字であるというのも、そうしたイメージをわかせます。けれども、イスラエルにはハナミズキは自生していないので、十字架の木として使われることはありませんでした。

 桜と違ってハナミズキは花持ちがいいので、四月末に咲いたまま、先日来の風雨にも耐えて花びらを落としていません。歌にも歌われたように、上に向かって広く伸びる枝につく花は、青い空に映えて気持ちを爽快にさせてくれます。

 


  • 執筆者の写真秋山善久

更新日:2021年5月3日

なくした眼鏡を探すのが嫌で、安い代替品をいくつかを買いそろえています。それでも見つけるのに手間取ってしまう。先日、出先でバックからスマフォを取り出したとき、いっしょに入れていたはずの眼鏡がみつかりません。バックの隅々を探しても、ポケットの中に手を入れてもどこにもない。どうにもならなくて、そのままスマフォを開いてみました。すると、いつもは霞んでみえない文字が鮮明に見えているのです。おかしい、目がよくなったのかな。ひょっとして若返ったのかと思って額に手を当てると、探していた眼鏡に指が触れました。

 以前、大学礼拝で奉仕していたとき、講壇の上に置いた聖書がよく見えないということがありました。これは、そこを照らすライトのせいだと思って、担当者に改善してくれるように頼んだのでした。ところが次のときに行くと、照明は前と少しも違っていません。聖書は相変わらずぼやけて見えます。どうしてなんだろうと少しイライラしたのですが、ふと、これは私の目が弱っていためではないかという考えが頭に浮かびました。翌日、100円ショップで老眼鏡を買い求め、それをかけてみると実によくみえる。そのときから眼鏡が手放せなくなりました。若いときから両眼の視力は2.0で、密かな自慢でした。その驕りが目の衰えを気付かせなくしていたのです。それから多くの時間が過ぎましたが、眼鏡の置き場所を探すという習慣だけは、未だになくならないでいます。嫌でも受け入れて付き合っていくしかないのでしょう。

  • 執筆者の写真秋山善久

更新日:2021年4月22日

 気候が良くなってきたのに、コロナのため気軽に外に出るということが難しくなってきています。仙台の昨日の感染者数は28人。ひところより減少傾向にありますが、病床使用率は87.8%と依然として高止まりしたままです。

 そんなこんなで何もが内向きになってしまうので、頭の体操というか思考を少し外に向けてみましょう。つまり宇宙の話。それもいっそのことですから大風呂敷を広げて宇宙の果てにまで思いを巡らしてみました。地球から一番遠い天体というと、現在知られているのは、きりん座の方向にあるMACSO647-JDだそうです。ネットで調べると、地球からの距離が319億光年とあります。それが何だと思われるかも知れません。でも単純に考えれば319億年前の光を、今、地球で観測していることになるのですね。地球ができたのが46億年前とされているので、それがいかに遠い過去のことであるかがわかります。

 SFになどにに出てくるタイムマシンは、作ることが不可能なことが科学的に立証されています。でも、私たちは夜空というパノラマ画面を通して、日常的に時の異なる光をみているのです。250万年前のアンドロメダの星雲とか、430年前の北極星というふうにです。光年という距離の単位を時間に置き換えて考えてみれば、これはとてもロマンがあって不思議な感じがします。

 たとえてみれば星を観察することは、タイムマシンとまではいかなくてもアルバム写真を見ているようなことではないかと私は思います。アルバムには幼稚園で仲好しだったNちゃんや、学生時代に友人であったK君のものもある。でも、急に懐かしくなって幼稚園時代のNちゃんに会いに行ったとしても、過去の記憶とは違う全く別人になっていたということが予想されます。

 実際に今のアンドロメダを見に行くことはできませんが、行ったとしても全く別の世界になっていることだけは確かなようです。

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