
突然、古い友人から電話がかかってきました。かつて同じ部屋の片隅で、ダンボールでこしらえした机を挟んで、必死な思いをしながらヘブル語の勉強をし合った仲間です。共に牧師になってからは、風の便りに消息を聞くだけでした。俗物〇〇という自伝的な本が出版されたのは、ずっと以前のことのような気がします。今は熊野の山の中で、信仰者の共同生活をしているとのこと。
「感謝なのですよ。神様の愛に生かされているというのかな」電話口の声は、昔とちっとも替わりません。でも、そこでの生活を通して、日々、信仰が新しくされていると証ししてくれました。貧しくも満たされた日々であるのです。
「最近は、脱俗物〇〇という本を書いてはどうかと言われるんですよ」と笑います。
記憶の中の友人は、人気アニメの制作にも携わった漫画家からの転身でした。神学校でペープサートの背景画などを書いたときには、さすがに元プロと感心させられたものです。
「息子がね、アニメ作家のアシスタントをしてました」
題名を聞けば世界的に人気な漫画であることは分かるけど、チラリと見たぐらいで読み通したことはありません。
「それが今は牧師をしてるんだから、不思議なもんですね。」と、とても嬉しそう。
「アニメから牧師は父親譲り。門前の小僧ということなんでしょうね」
昔のことが次々に思い出されて、話が尽きることがありません。でも、そこには四十数年の時間が流れている。それが濾過装置でもあるように、大切なものとそうでないものをより分けているのでしょう。友人の言葉にそんな確信が感じられます。「また、どこかで電話しましょう」と言って切りました。時間の幅が短く感じられるこの頃。次の電話があるときは、お互いどんなにふうになっていることか。それにしても、内に希望があることは、何と幸いなことかと思わされました。

県立図書館の自動ドアが開かないので、閉館したのかとがっかりした矢先、貼り紙が目にとまりました。左側のドアを、手で押してお入りくださいとあります。ははーん、これが例の熊対策なのかと気付きました。先日、テレビで見た、熊が自動ドアから施設に入ってきた映像が思い出されます。あれが図書館だったら、おそらくパニックになっていたでしょう。
このところ図書館の周辺には、熊の目撃情報が多数寄せられています。隣接する宮城大学の校内にも熊が出ました。町内の回覧板でも熊に警戒するよう、呼びかけられているので、ちょっとした外出でも緊張感があります。熊だと思って110番があり、警官が駆けつけたら黒猫だったなんて笑い話まで。それだけ皆が熊に怯えている証拠でしょう。
今年になって、全国的に熊が出没するようになったのは、自然環境に大きな変化があったからに違いありません。熊が食べるブナの実が不作で、冬眠を前に食料不足になっているとのこと。熊の側からすれば、生態系が壊されて生存が脅かされている現状では、「俺たちはどこへ行ったらいいのだ」となるのでしょう。人権はあっても、熊権はないのですから。
聖書にも熊が出てきます。預言者エリシャのことを、子どもたちが禿げ頭とからかったときのことです。そのとき、二頭の雌熊が出てきて、42人をかき裂いたというのです。(列王記第二2:23~25)悲惨なこの事件の原因が、子どものからかいであると指摘されています。そのことでは、決して侵してはならない聖なる領域があることを教えられます。そこを軽んじたり、踏み込んでしまうことへの警告と解釈したらいいでしょうか。
とにかく熊と遭遇したときには、金太郎のように相撲をとったりしないで、慎重に身を避けるようにしたいと思います。

更新日:2025年11月1日
インフルエンザが流行っているというので、念のため体温をはかってみました。すると、数値がずいぶん低いのです。朝、昼、晩とはかり直してみたのですが、多少の変化はあっても、やはり低いことに変りがない。気になってネットで調べてみると、低体温症の部類に入るとのことです。
トカゲやヘビみたいな変温動物でもあるまいに、気温の低下に巻き込まれて、動けなくなったらどうしよう。一瞬ドキっとしました。それはないとして、体温が低いのは自律神経の不調によるものらしく、そのままだと免疫の働きが弱まってウィルスに感染しやすくなったり、癌の発生率が上昇するとありました。原因として考えられるのが、不規則な生活、寝不足、ストレス、運動不足などがあげられています。言われてみれば、なるほどと納得するものばかり。特に不規則さは10年来のことで、友人にはいつも叱られています。
対処療法をと思ったのですが、体温を上げる薬というのはないものなのですね。ネットからの知恵によると、新陳代謝を向上させ、血行を良くして体を温めることが最善とのこと。そのために生姜がいいみたいでした。生姜オールというのを作って飲んでいます。
考えてみると、体温が常に一定であるというのは、すばらしいシステムだと思わされます。臓器によって温度の違いがあっても、体温は36.6度ぐらいになる。これは、人の中に5000種類もある酵素が働く最適な温度なのですから。
寒くなってきたので、温風ヒーターを引っ張り出してきました。昨年まで調子が良かったのに、調整をしないとそのままでは具合の悪いところがあります。自律して人の中に組み込まれているものと、人の知恵によって作り出すものの違い。これだけは何ともなりません。
